KCカップ 2021 Sep. 入賞者インタビュー企画、第一弾は【魔妖不知火】で70位に入賞されたシェドさんです。
僕自身【魔妖】はストーリー・イラスト等からとても好きなテーマではあるものの、いわゆる環境デッキと比べて安定性が低いことから使用を検討すらしていませんでした。
そんな中環境外のテーマを煮詰め続けたことに強く興味を惹かれ、インタビューをお願いしました。
シェド
twitter:https://twitter.com/syed_dl
構築と結果
使用デッキ
絆の力!
結果
最終DP:61695
順位:70位
試合数:242勝 / 430試合
勝率:56%
シェド
【魔妖不知火】を使用した理由
去年の11月のKCまでは【不知火】を使用していました。
しかし、【不知火】のキーカードの多くがリミット2に指定されてしまい、次のデッキを模索する必要がありました。
ヒントを得るため、11月のKC入賞者のデッキリストを見ていたら【魔妖不知火】でDPを5万まで盛った方がいらっしゃったのを見て、自分も使いはじめました。
シェド
【魔妖】と【剛鬼】は同じパックの出身だからです。
実際、11月のリミット後は【魔妖不知火】しか触っていません。
攻めは不知火、守りは魔妖
くじかえる
《麗の魔妖-妖狐》と《翼の魔妖-天狗》の効果はいずれも対象に取らないことが【魔妖】の強みです。また、破壊に対して強いのも強みだと思います。
この強みを活かし、「魔妖」は防御札、「不知火」は攻撃札と考えてプレイしていました。
シェド
【魔妖不知火】の構築
21枚デッキにした理由
安定性が求められるKCであえて21枚構築にした理由をお伺いしました。
くじかえる
調整を続けている中で、20枚よりも21枚の方が事故が少なかったので今の枚数に落ち着きました。
経験則に基づいたオカルト的な理由ですみません。(笑)
シェド
炎神採用のワケ
上段と同様に、安定性を落としてでも《炎神-不知火》にリミット2枠を割いた理由をお聞きしました。
くじかえる
《炎神-不知火》
炎 ★10 アンデット族 シンクロ 3500 / 0
アンデット族チューナー+チューナー以外のアンデット族モンスター1体以上
自分は「炎神-不知火」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。自分の墓地のカード及び除外されている自分のカードの中から、アンデット族Sモンスターを任意の数だけ選んでエクストラデッキに戻す。
その後、戻した数だけ相手フィールドのカードを選んで破壊できる。
②:自分フィールドのアンデット族モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに自分の墓地の「不知火」モンスター1体を除外できる。
確かに、以前は《炎神-不知火》を採用せず《妖刀-不知火》と《不知火の隠者》から特殊召喚できる《刀神-不知火》を採用していました。
しかし、《炎神-不知火》によるワンキルを狙うメリットが大きいと考え、こちらに入れ替えました。
シェド

リプレイ:vs 【サンダー・ドラゴン】
攻撃力4000の《炎神-不知火》で決めた試合
https://duellinks.konami.net/att/01b1acabaa969f62e0ef4250a1e88f9821e9eb09e9
連続シンクロが出来ない時は
連続シンクロが出来ないときはある程度割り切っていました。
もちろんただ割り切るだけではなく、《魔妖壊劫》を2枚採用して次のターンに備えられるようにしています。
《魔妖壊劫》
永続魔法
このカード名の②③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:相手フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は、自分の墓地の「魔妖」モンスターの種類×100ダウンする。
②:自分フィールドの表側表示の「魔妖」モンスター1体とこのカードを墓地へ送って発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。
③:自分の墓地からこのカードとアンデット族モンスター1体を除外し、自分の墓地の「魔妖」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
初手に《麗の魔妖-妲己》+《魔妖壊劫》がある場合、《魔妖壊劫》の②の効果を《麗の魔妖-妲己》をコストに起動していました。
《魔妖廻天》か《氷の魔妖-雪娘》が引ければ次のターン確実に動けるようになるからです。
また、初手が《氷の魔妖-雪娘》+《魔妖壊劫》のときは《氷の魔妖-雪娘》の効果で墓地に《妖刀-不知火》を落として次のターン墓地シンクロで《麗の魔妖-妖狐》まで繋げるように動いていました。
構築の変遷
《スキル・プリズナー》
通常罠
自分フィールド上のカード1枚を選択して発動できる。このターン、選択したカードを対象として発動したモンスター効果を無効にする。
また、墓地のこのカードをゲームから除外し、自分フィールド上のカード1枚を選択して発動できる。このターン、選択したカードを対象として発動したモンスター効果を無効にする。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
今回のKCでは《禁じられた聖槍》を採用した【オノマト】や【月光】が増加したので《月の書》1枚を《スキル・プリズナー》と入れ替えました。
【魔妖】は【オノマト】の《セイクリッド・トレミスM7》によるバウンスがとても苦手です。
《月の書》で《ガガガシスター》を裏側守備表示にすることで《セイクリッド・トレミスM7》の着地を妨害できますが、《月の書》に対応して《禁じられた聖槍》を使用されてしまうとアドバンテージを大きく残ってしまいます。
その点、《スキル・プリズナー》はチェーンで《禁じられた聖槍》を使用されても《スキル・プリズナー》の効果は付与されるので、こちらのほうが有効だと考えています。
【月光】では《月光紅狐》の攻撃力を0にする効果を《スキル・プリズナー》で防ぐことができるようになったので、ワンキルされる確率が低くなりました。
シェド
墓地でも効果を使用できるため、耐え性能が向上しただけでなく返しのターンにキルを取る確率も向上させることができました。
【魔妖不知火】の相性
【オノマト】
シェド
【ガイア】
シェド
【ハーピィ】
シェド
ただ、先行で《麗の魔妖-妖狐》を墓地に落とし、《魔妖変生》を構えられれば基本的に完封できます。
くじかえる
シェド
【サイバー・ドラゴン】
シェド
《深淵の指名者》だけは割り切る必要がありますが、それさえ打たれなければほぼ負けないです。
蘇生コストの優先順位
そこで、シェドさんに蘇生コストの優先順位を教えていただきました。
くじかえる
「魔妖」シンクロモンスターの共通効果
このカードが墓地に存在し、元々のレベルが9の自分のSモンスターが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。
自分の墓地から他のアンデット族モンスター1体を除外し、このカードを特殊召喚する。
シェド
このように除外すれば必ず場に「魔妖」モンスターが残るからです。
返しのターンは墓地の《氷の魔妖-雪娘》の効果で《九尾の狐》を落とし、《毒の魔妖-土蜘蛛》と《氷の魔妖-雪娘》をコストに《九尾の狐》を特殊召喚。
その後墓地の《妖刀-不知火》と《毒の魔妖-土蜘蛛》で《妖神-不知火》を特殊召喚…と動くのが定石でした。
さらに《不知火の隠者》が墓地にある場合は《妖刀-不知火》を帰還させ、《九尾の狐》+《妖刀-不知火》から《戦神-不知火》まで繋げられます。
リプレイ:vs【サンダー・ドラゴン】
九尾からの展開方法
https://duellinks.konami.net/att/00b951c71d5984fa1da733675167b234e20fa8dcc6
なぜ【魔妖】を使い続けられたのか

そういった時期も含めて、使い続けることができた理由をお聞きしました。
くじかえる
シェド
ずっと使っていくうちに【魔妖不知火】が好きになったので、「採用札で対処すれば何とかなるだろう」という精神で詰め続けることができました。
さいごに
シェド
私は「握ると決めたデッキを上位入賞(100位以内)するまで使い続ける」と目標を定め、これに向かって頑張ることができました。
くじかえる
シェド
影響を受けた言葉
シェド
「1つのデッキを極め、採用札を変えつつ勝負する」
とおっしゃっていました。
この言葉を胸に、私も「自分も1つのデッキを極める」という考えのもと【魔妖不知火】を握り続けることができました。
今回、こうして結果に結びついたことにすごく達成感を感じています。
くじかえる
シェド
この度はインタビューをしていただき誠にありがとうございました!!
※この後実際につんつんさんにお伝えしました。ちなみに「なぜ魔妖を使い続けられたのか」はつんつんさんから頂戴した質問です。